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ゴルフは「どこから打つか」のゲーム
こんにちは、室屋修一です。
ラウンドレッスンをしていると、会員さんからアプローチの相談を受けることがあります。
どうやったら寄りますか?
トップしない方法はありますか?
ダフらないコツはありますか?
もちろんそういう話もします。
でも実際のラウンドでは、僕はアプローチの打ち方そのものよりも別の話をしている時間の方が長いかもしれません。
それは、
「どこから打つか」
という話です。
今回お伝えしたいのも、まさにそこです。
90切りを目指しているゴルファーにとって、本当に大事なのはアプローチの技術そのものではありません。
もっと先に考えるべきことがあります。
それは、
アプローチを上手く打つことではなく、アプローチを打ちやすい場所にボールを運ぶことです。

スコア95と100の違いはどこにあるのか
先日、ある会員さんのラウンドデータを見ていました。
スコアは95。
100を切るラウンドも増えてきていて、次は90切りを目指している段階です。
こういう時、多くのゴルファーは
「アプローチをもっと練習しなきゃ」
と思います。
でもスタッツを見ていると、意外なことが分かります。
ティーショットの数はほとんど変わりません。
当たり前ですが18ホールなら18回前後です。
フルショットの数もそこまで大きくは変わりません。
差が出るのはグリーン周りです。
アプローチが増える日。
パターが増える日。
ここには差が出ます。
ただし、ここで勘違いしてはいけません。
アプローチとパターはシーソーの関係
例えば、
グリーンを外したけれどアプローチで寄せて1パット。
反対に、
グリーンには乗ったけれど距離が残って3パット。
どちらもよくあることです。
だから、
アプローチが20回だった。
パターが35回だった。
という数字だけを見ても、本当のことは分かりません。
アプローチが増えればパターは減ります。
パターが増えればアプローチは減ります。
これはある意味、シーソーのような関係です。
だから僕は、アプローチとパターを別々に見るよりも、
グリーン周り全体で何打使ったのか、流れはどうだったか、を見ることの方が大事だと思っています。
アマチュアはアプローチに期待しすぎる
これは僕自身も昔そうでした。
テレビで見るスーパーショット。
チップイン。
ベタピン。
ロブショット。
見ていて気持ちがいいですよね。
だから、
アプローチが上手くなればスコアも良くなる。
そう考えたくなります。
でも実際にラウンドレッスンで何千ホールも見てきて思うのは少し違います。
アプローチが下手だからスコアが悪い人は、実はそれほど多くありません。
本当の問題はアプローチの前にある
例えば、
グリーン奥のラフ。
深いバンカー。
砲台グリーンの下り傾斜。
こういう場所からアプローチしている人を見ると、確かに寄りません。
トップもします。
ダフリもします。
時には2回、3回と打つこともあります。
すると本人は、
「アプローチが下手だからです」
と言います。
でも僕からすると、
問題はアプローチではありません。
その場所にボールを運んでしまったことです。
もしひとつ前のショットで、
花道に運べていたら。
平らなライに置けていたら。
入り口の広い場所から攻められていたら。
そのアプローチはずっと簡単になっていたはずです。
つまり、
アプローチの技術の問題ではなく、
その前のショットの判断の問題なんです。
ラウンドに最も直結するのはティーショットとセカンドショット
ここは意外と見落とされます。
練習場とコースの相関が最も高いのはティーショットです。
ティーアップする。
方向を決める。
ある程度狙った場所へ打つ。
練習場でやっていることをそのまま使えます。
そしてその次がセカンドショットやサードショットです。
フルショットに近い状況が多く、練習の成果が比較的そのまま出やすい。
だから90切りを目指すとき、
まずここを整えてスコアに直結するケースが多いです。
「どう寄せるか」より「どこから寄せるか」
僕がラウンドレッスンで会員さんと回る時、
アプローチの打ち方を説明する時間より、
どこへ打ったら次が楽になるかを説明する時間の方が長いかもしれません。
右が安全ですね。
ピンじゃなくて花道を使いましょう。
左のバンカーだけは避けましょう。
奥には行きたくないですね。
そんな話ばかりしています。
なぜなら、
スコアに効くのはそこだからです。
アプローチを上手く打てる人になるより、
アプローチを打ちやすい場所にボールを運べる人になる方が先なんです。
ゴルフは平均ショットで作るゲーム
ここも大事なところです。
18ホール回って、
本当に満足できるショットって何回あるでしょうか。
おそらく1回か2回です。
多くても3回くらいでしょう。
反対に、
本当にひどいショットもそんなに多くありません。
つまりゴルフのほとんどは、
ナイスショットでもミスショットでもない。
平均的なショットなんです。
だから期待するべきなのは、
最高のショットではありません。
平均的なショットです。
平均的なティーショット。
平均的なセカンドショット。
平均的なアプローチ。
その平均的なショットをどうつないでいくか。
そこにゴルフの面白さがあります。
スコアを変えるのは技術より順番
90切りを目指しているゴルファーの場合、優先順位は意外とシンプルです。
まずティーショットを安全に前へ運ぶ。
次にセカンドショットでアプローチしやすい場所へ運ぶ。
そこからグリーン付近へ運ぶ。
最後にボギーで終える。
この流れを作ることです。
もちろん将来的には、
距離感。
スピン量。
寄せ方。
そういった技術も必要になります。
でも90切りを目指している段階なら、まず覚えるべきことは別です。
危険な場所を避ける。
花道を使う。
入り口から攻める。
次のショットが楽になる場所へ運ぶ。
その積み重ねがスコアになります。
まとめ
ゴルフは良いショットを打つゲームではありません。
自分の平均的なショットを理解して、
そのショットで18ホールをどう組み立てるかを考えるゲームです。
だから90切りを目指すなら、
アプローチを上手く打つことより、
アプローチを打ちやすい場所へ運ぶことを覚えた方がいい。
僕はラウンドレッスンで、
「どう打つか」
よりも
「どこから打つか」
の話をしている時間の方が長いかもしれません。
それが結局、一番スコアに効くからです。
そして実は、この考え方は90切りだけの話ではありません。
80台を目指す人も、
70台を目指す人も、
結局は同じことをしています。
もちろんレベルが上がれば技術も必要になります。
距離感も。
スピン量も。
ショットの精度も。
ですが、その前提としてあるのは、
自分ができることを理解して、
その範囲の中で最も期待値の高い選択をすることです。
言い換えれば、
ゴルフとは成功率のゲームです。
毎回ナイスショットを打てる人はいません。
だから上手な人ほど、
ナイスショットに期待していません。
ミスショットにも振り回されません。
自分の平均的なショットを受け入れて、
そのショットで18ホールをどうつないでいくかを考えています。
だからこそ、
グリーンを狙う時も、
アプローチを打つ時も、
まず考えるのは
「どう打つか」
ではなく、
「どこから打ちたいか」
なんです。
僕自身、ラウンドを重ねるたびに、
ゴルフはショットのゲームというより、
ゲームを作るゲームなんだなと思います。
良いショットを待つのではなく、
平均的なショットを積み重ねる。
難しい場所から奇跡を起こそうとするのではなく、
最初から難しい場所へ行かないようにする。
そうやって頭を使いながら18ホールを組み立てていく。
その面白さが分かってくると、
ゴルフは年齢を重ねてもずっと楽しめる競技になります。
そして僕は、
そういうゴルフこそが
大人のゴルフ
だな〜と思っています。