こんにちは、室屋修一です。
突然ですが、こんな経験ありませんか?
屋外で大きな太鼓の演奏を見たとき、
「ズドンッ!」と身体に響くような音に思わずハッとする瞬間。
それと同じ太鼓でも、中心を少し外した場所を叩くと、「ポコン…」と頼りない音になります。
そう、芯を叩くか外すかで、音はまったく違う。
そしてこの現象、実はゴルフでも同じことが起きているんです。
目次
■ 音で打点がわかる、という事実。
レッスンをしていて、生徒さんによくこう言います。
「今の音、聞きました?芯で当たってますよ」
「さっきと音、ちょっと軽かったですね。少しトゥ寄りかも」
すると多くの方が、**“え、音でわかるんですか?”**と驚かれます。
でも、芯に当たったときだけ聞こえる音というのは、確実に存在します。
たとえば──
-
芯で捉えたときの音は、「ドンッ」と重くて、芯のある音。
-
ヒール寄りに当たると、「カシュッ」とこもった音。
-
トゥ寄りに当たると、「カンッ」と金属音が強くなる。
これらは、フェースにボールが当たる振動の違いによって生まれる「音の個性」です。
実は、フェースの芯でとらえると、振動がシャフトに抜けにくく、音が深く響くんですね。
逆に、芯を外すとその振動がブレて、軽く高い音になります。
■ 感覚を鍛える最短ルートは、「音を聞くこと」
打点確認=スプレーでフェースを染める、インパクトラベルを貼る…
もちろん大事です。でも、それらは「あとから見る」ものであり、リアルタイムでは気づけないんです。
でも音なら──
その瞬間、体感とセットで記憶されます。
「今のは、あの音だった」
「よし、さっきの音をもう一度出そう」
というふうに、音が“感覚の座標”になるんです。
だから僕は、こんな練習もおすすめしています。
-
音だけ録音して、あとで聞き返す
-
目を閉じて打ち、音と手応えだけで「良い/悪い」を判定する
-
音の印象を言語化して記録する(例:「ズドン」「カンッ」「軽い音」)
これだけで、あなたのインパクトは格段に変わります。
■ 実際、レッスンでどう使っているか?
ある生徒さんは、「いつもスイング動画ばかり見ていたけど、音は初めて意識しました」と言って録音を始めました。
最初は、「よく分かりません…」という反応だったのですが、3日後に届いたメッセージ。
「あの音、聞き分けられるようになってきました!」
「昨日の練習、気持ちいい音が何球か出せたんです!」
この瞬間、もうその方の中に“芯の感覚”が育ち始めているのを感じました。
何かを「外から修正」しようとするのではなく、
「中からわかるようになる」──それこそが、感覚でプレーする第一歩なんです。
■ “フォーム改善”より“打感改善”を優先すべき理由
多くのゴルファーは「見た目のスイングが美しくなれば、当たるようになる」と思っています。
でも現実には、その逆。
当たる感覚がわかって初めて、スイングが整ってくるんです。
打点がズレているのに、スイングの形だけ気にしても意味がありません。
逆に言えば──
-
打点が安定すれば、勝手にスイング軌道も整っていく
-
音で違和感がわかれば、フォーム修正より早く気づける
-
しかも、ラウンド中にも使える
これが、**「音は最強のセルフコーチ」**と言われる理由です。
■ 音を聞くことで、“再現性”が高まる?
ゴルフにおける再現性とは、
「毎回同じスイングをすること」ではありません。
「ズレたときに、自分で気づけて微調整できること」こそが再現性です。
そしてその“微調整力”を磨くには、
音と手応えという“身体のセンサー”を育てることが必要です。
つまり──
芯の音を聞き分けられることは、再現性の原点とも言えます。
■ 今日から始める、音感覚ゴルフ
最後に、こんな練習メニューをご紹介しておきます。
✅1球だけ、目を閉じて打つ
→ 音と感触だけで「今のは芯?」と自問自答
✅スマホで打音だけ録音して聞き返す
→ 芯の音が出た球はどれか?を探すだけでも効果あり
✅音の記憶を“言語化”して記録する
→ 感覚が定着しやすくなります
フォームを変えるより、
まず「音を聞くこと」から始めてみませんか?
その1球の“音”が変われば、あなたのゴルフは確実に変わっていきます。
📥今回のテーマをもっと深掘りしたい方へ
「芯に当たったときだけ聞こえる音」を活かした練習法、
“音と感覚”を使ってインパクトを磨く方法をまとめた無料講座をご用意しています。