こんにちは、室屋修一です。
先日、Tさんとのセッションでとても印象的なことがありました。
Tさんはここ数ヶ月でショットが安定してきて、ユーティリティで130〜140ヤードを運べるようになり、8番アイアンも100ヤード前後で安定してきました。ショートコースでは「2打で乗せて2パット=ボギー」で回れる力もついてきています。
それでもスコアはなかなかまとまり切らない。理由はシンプルで、ピンに引っ張られたショット選択や、ロングパットの距離感のズレにありました。
このケースは「100切り90切りを狙う多くのゴルファー」にそのまま当てはまります。
だから今回の記事では、Tさんの学びをもとに 「100切り90切りゴルファーがやるべき狙い方の新常識」 を整理しました。
目次
1. ピンを狙うから失敗する
僕らアマチュアは、グリーンを見た瞬間に「ピンを狙わなきゃ」と思ってしまいます。
でも実は、それがスコアを壊す原因になっています。
Tさんのラウンドでも、ピンを意識して打ったショットがことごとく罠に捕まりました。
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ピンが奥に切ってあった → 力んで奥に外す
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ピンのすぐ横にバンカー → 手前に落ちて砂地獄
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「寄せたい」気持ちで強く打ちすぎ → 大オーバー
つまり、ピンを狙う=リスクを増やす選択なんです。
2. 狙うのはピンではなく「ゾーン」
そこで僕が提案したのが 「Pin-Offターゲティング」。
やり方はこうです。
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ピンを無視する
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自分が10回中8回は乗せられる “安全なゾーン” を先に決める
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奥行きが広い
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バンカーや池が少ない
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左右のミスが致命傷にならない
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その帯に入れば合格。ピンの近くに寄ればラッキー。
この考え方に変えると、Tさんのショットは一気に安定しました。
結果として「無理な挑戦によるダボ」を避けられ、スコアが落ち着いてきたのです。
3. スコアのカギは「To-Greenを60台に」
Tさんのラウンドデータを見ると、ティーショットからグリーンに乗るまで(To-Green)の合計打数が75前後でした。
これでは、どんなにパットが頑張っても100切りは難しい。
100切りを狙うなら、パットではなく To-Greenを減らすことが最重要です。
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現状:75打
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目標:63〜69打
これを達成できれば、パットが36〜40でも合計スコアは100〜104に収まります。
👉 「To-Greenを60台に入れる」=100切りの目安 です。
4. ドライバーは「最大曲がり幅」を管理する
Tさんが悩んでいたのが「ドライバーの曲がり」。
真っすぐ飛ぶ時もあれば、大きく右へ曲がることもある。
ここで大事なのは、真っすぐ飛ばそうとしないことです。
代わりにやるべきは、自分の“最大曲がり幅”を把握すること。
例:
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キャリー180ヤード
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横に30〜40ヤード曲がる
この幅を知っておけば、ティーグラウンドでその範囲ごと安全に収まる方向を選べます。
「最悪のミスでもOBにならない」 という安心感が生まれ、OBが激減します。
5. ロングパットは「大皿」に止めるだけ
Tさんがスコアを落としていたもう一つの原因はロングパット。
20mを超える距離で「寄せたい」と思って打つと、ショートやオーバーを繰り返して3パット…。
でも、ここで考え方を変えました。
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カップを狙わない
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カップを中心に半径1.5mの“大皿ゾーン”に止めるだけ
これを意識するだけで、Tさんのパットは一気に落ち着きました。
「入らなくてもいい」「止めればいい」と思えると、ストロークもリズムが良くなります。
ラウンド前の練習も、8m・10m・12mの距離感チェックだけでOKです。
6. 練習は「素振り→即1球」のループで
Tさんは練習でも「ただ数を打っている」ことが多かった。
そこで僕が提案したのは:
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素振りで「どこで地面を擦るか」を意識
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すぐに1球打つ
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結果を見てまた素振り
この小さなループを繰り返すと、感覚と結果がつながり、打点が安定します。
特にアプローチでは「少し手前から入れる」意識で、トップやダフリが減りました。
7. ショートコースは「自信の物差し」
Tさんは普段からショートコースにも通っていて、そこでの成長が大きな武器になっています。
9ホールをボギー中心でまとめられるようになったことが、自信につながりました。
ショートコースは100切り90切りを狙う人にとって最適な練習場です。
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100ヤード前後を打つアイアンの精度が身につく
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2打で乗せて2パット → ボギーが当たり前になる
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自分の「得意距離」を把握できる
スコアよりも **「To-Green合計」**をメモしてみてください。
これが60台に収まれば、本コースでも自然に100切りが見えてきます。
8. ラウンドチェックリスト(Tさん用)
ティーショット
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ドライバーの「最大曲がり幅」を思い出す
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その幅ごと安全に収まる方向を選ぶ
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OBでなければ合格
セカンド以降
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ピンは見ない、ゾーンを狙う
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10回中8回成功できる番手を選ぶ
グリーン周り
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アプローチは「奥行きが広い帯」へ
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ロングパットは“大皿”に止める
記録
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ラウンド後に「To-Green合計」を必ずメモ(目標は60台)
まとめ
Tさんとのセッションから改めて見えたことは、100切り90切りはスイング改造ではなく「狙い方の工夫」で達成できるということです。
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ピンは忘れて帯を狙う
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To-Greenを60台に入れる
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ドライバーは最大曲がり幅を管理する
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ロングパットは大皿に止める
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練習は素振り→即1球で感覚と結果をつなげる
この5つを徹底するだけで、スコアは自然とまとまります。
最後に:あなたも「自分専用の狙い方」を作りませんか?
Tさんの成長は、「個別に合った狙い方」を一緒に考えたからこそ実現しました。
オンライン・ミックスでは:
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あなたのラウンドデータや練習動画を共有
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数字と映像で「最大曲がり幅」や「狙える帯」を可視化
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次ラウンドの目標を一緒に設計
を通じて、最短で100切り90切りできるルートを作っていきます。