こんにちは、室屋修一です。
今日は、東京のKさんとの実際のセッションから抜粋した内容をシェアします。
「ドライバーが安定しない」「いい日は完璧なのに、悪い日はどこに飛ぶかわからない」──まさに90切りを目指す方に多い悩みです。
Kさんとのやり取りの中で浮かび上がったのは、“まっすぐ”という幻想を捨てて、“平均球”で戦うこと。
この記事では、Kさんの気づきを例にしながら、90切りの人にとって必須の考え方と練習法を整理しました。
目次
まっすぐの幻想が90切りを遠ざける
人間が曲面フェースで打つ以上、完全ストレートはごく稀。
世界のトッププロでさえ、ティーショットを「まっすぐしか打たない」という選手はいません。
Kさんも「フェードを打ちたい」「ドローを安定させたい」と試行錯誤されていましたが、私はこう伝えました。
「90切りの近道は“平均球”を見つけて、それに合わせること。まっすぐは基準にしない方がいいんです。」
“ちょっとのカーブ”はむしろ歓迎。わずかに曲がるからこそ狙いを調整できるのです。
まっすぐは調整幅ゼロで、運用が難しい。これはセッションの大きな気づきでした。
ロゴ時計ドリルで「面×軌道」を体感
セッションの中で効果があったのが、ボールのロゴを時計の角度に置くドリルです。
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ロゴを「3:15」に置いて打つ
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「2:45」に変えて打つ
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ロゴを隠して打ってみる
Kさんは数球ずつ打ちながら、出球の方向と曲がりの関係を記録しました。
「打点は悪くないのに右に出て曲がる」
「同じ感覚でもロゴの向きで出球が変わる」
これを体験したことで、出球=フェースの向き、曲がり=フェースと軌道の差が実感できるようになったのです。
ランダム化で“実戦の時間差”を再現
多くの方がやってしまうのが「ドライバーを連続で10球」練習。
しかしコースでは、ドライバーを打った後に5〜10分の時間差があります。
そこで提案したのが、
ドライバー → UT → PWを2球ずつループで回す方法。
Kさんも「PWを打ってUTを打って、またドライバーに戻ったときの感覚のズレがリアルに出る」と納得されていました。
練習場で上手くいくのに本番で崩れるのは、“時間差と番手差のギャップ”。
だからこそ、練習からコースに近づける必要があるのです。
コースでは4ホールで仮結論を出す
ラウンドでは、4ホール以内にその日の“平均球”を掴むことを勧めました。
14回のティーショットのうち、**8〜9回は“普通の球”**です。
極端に良い球・悪い球は外れ値。重要なのは大多数の“ふつう”。
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右に出て薄フェードが多い日
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左に出てドロー気味の日
これを早めに見極めてしまう。
あとは向き・番手・ティー高さを合わせるだけです。
Kさんも「今日はフェードが多いな」と気づいてから狙いを修正し、フェアウェイキープ率が上がったと話してくれました。
スタンス幅は一般論より“あなたのテンポ”
「ドライバーは広め、アイアンは狭め」という一般論はありますが、これはあくまで目安。
ティーグラウンドは排水勾配があるため、完全にフラットな場所はほぼありません。
そこでKさんには動画を2本撮って比べてもらいました。
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通常のスタンス幅
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やや狭めのスタンス幅
結果、狭めの方がフィニッシュが楽に決まると気づきました。
一般論ではなく、自分のテンポに合うスタンスを選ぶことが正解です。
まとめ:90切りは“平均球の設計”で決まる
Kさんとのセッションを通じて改めて見えたのは、90切りはナイスショット探しではなく、平均球の設計で決まるということです。
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まっすぐは幻想、カーブを味方にする
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ロゴ時計ドリルでフェースと軌道の関係を体感する
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ランダム化ループで実戦の時間差を再現する
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4ホールで仮結論を出して、その日の球に合わせる
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スタンスは一般論ではなく、自分のテンポで決める
これを繰り返すことで、ドライバーの“良い日と悪い日”の差は小さくなり、90切りはぐっと近づきます。
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今回の内容は、Kさんとのセッションの一部を抜粋して整理したものです。
「自分も平均球を早く掴みたい」「練習方法を具体的に設計してほしい」方には、オンライン・ミックスがお役に立てます。
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