どうせやるなら真剣にやる人は、こんなふうに変わる
こんにちは、室屋修一です。
今日は、Mさん(60代後半)の話をします。
Mさんがレッスンに来てくれるようになって、ちょうど2年。
この2年間で、平均スコアが20打近く縮まりました。
しかも、ほとんどスイングの改造はしていません。
年間プランの最初のミーティング
Mさんは今、年間を通してレッスンを受講していただいています。
スタート前のミーティングで話したのは、スイングの形や打ち方ではありませんでした。
まずは、
- 練習時間やラウンド回数から考えた現実的な期待値の設定(期待値)
- その期待値を達成するための練習やプレー改善の順番(期待値)
- コースではどう回るべきかという戦略(戦略)
- 日頃どんな練習をやるか、あえてやらないか(練習)
- ラウンド中にどんなことを考える癖をつけるか(メンタル)
こういった“全体設計”をざっくり作ったんです。
本人はもっと「スイングをこう直す」みたいな話になると思っていたらしく、
「え、そこからやるんですか?」と少し驚いていました(笑)。
でも、このプランがその後の土台になりました。
アプローチでもコースでも共通して話してきたこと
振り返ってみると、アプローチレッスンでもコースレッスンでも、僕がMさんにずっとお話ししてきたのは、「思いつくこと」を増やす練習だった気がします。
アプローチでは、
- この距離、このライ、このクラブなら何ができそうか
- 逆に、何ができなさそうか
- その中で、カップインまでのストロークが少なくなる可能性が高い選択はどれか
コースでは、
- ティグラウンドから見える情報(フェアウェイの幅、バンカーの位置、風向きなど)
- その情報から、攻めるルートと安全なルートの候補を出す
「思いつくこと」の数が増えれば、選択肢が広がります。
そして「思いつくこと」の回数が増えれば、それが習慣になって、無意識でも判断できるようになります。
この“数と回数”の両方がそろって初めて、本当の武器になるんです。
時間やお金よりも大事なこと
年間レッスンは時間も費用もかかります。
でも、成果を分けるのはそこではありません。
同じ回数レッスンを受けても、結果の出方は人によって全く違います。
Mさんは毎回学んだことをすぐ練習やラウンドで試し、次回には必ずフィードバックを持ってきてくれます。
この取り組み方こそが、2年間で20打縮めた最大の理由です。
そして…2年やってきた今
最近になって、Mさんは「スイングのテンポ」に取り組み始めました。
……といっても、元々テンポがバラバラだったわけではありません。
狙いは、どんな状況でも自分のパフォーマンスを最大限に発揮できる状態を作ること。
強風の日も、緊張する場面も、安定して100%に近い感じを出せる土台づくりです。
つまり、2年間の積み上げがあったからこそ、ここで初めて「スイングの土台」に着手できたわけです。
2年間やって、初めてですよ?
こんな順番のレッスン、他で聞いたことあります?(笑)
本人の感想
先日、Mさんが笑いながらこう言いました。
「ゴルフのやり方や楽しみ方が、全然変わりました」
以前は「スイングを直せばスコアが良くなる」と思っていたそうです。
でも今は、「状況をちゃんと見て、その場でどうするかを考える」ことの大切さを実感している。
そのおかげで、ゴルフというゲームが以前よりずっと楽しくなったそうです。
まとめ
Mさんは最初から「どうせやるなら真剣に」と決めていました。
その気持ちがあったから、練習もラウンドも中途半端にならなかった。
ゴルフは本気になった人から順番に景色が変わります。
「まずはちゃんと見る」「思いつくことの数と回数を増やす」──そこから、あなたのゴルフも変わり始めるかもしれません。
もし、今回のMさんのように自分に合った順番で取り組むプランを一度作ってみたいなら、
まずは初回の診断レッスンやオンラインセッションで現状を見える化してみてください。
最初の一歩は、小さくても大丈夫です。
やる順番と内容さえ間違えなければ、2年後には今とはまったく違う景色が見えてきます。